2024年10月1日、ヴィテスコ・テクノロジーズグループ AGとシェフラーAGの合併により、ヴィテスコ・テクノロジーズグループはシェフラーグループの一員となりました。
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こちらは現地時間2023年6月19日にドイツ・レーゲンスブルグおよび、ウィリッヒで発行されたプレスリリースの抄訳です。英文の原文との間で解釈に相違が生じた際には原文が優先します。
最新のドライブ技術や電動化ソリューションの国際的な大手メーカーであるヴィテスコ・テクノロジーズと、SiC(炭化ケイ素)パワーデバイスのリーディングカンパニーであるローム株式会社は、SiCパワーデバイスに関する長期供給パートナーシップ契約を締結しました。その取引額は2024年から2030年までの期間で1300億円以上となります。これは、両社が2020年に締結した「電気自動車向けパワーエレクトロニクスにおける開発パートナーシップ」に基づくものです。同パートナーシップでは緊密な技術連携を行い、電気自動車に最適なSiCパワーデバイス及びSiC搭載インバーターの開発協議を行ってきました。ヴィテスコ・テクノロジーズは、共同開発の最初の成果として、ローム(株)のSiCチップを搭載した先進的なインバーターの供給を、早くも2024年から開始する予定で、既に大手2社の電気自動車への採用が決まっています。これは当初目標のスケジュールを前倒しするものとなります。
SiCパワーデバイスは、電気自動車のインバーター開発において非常に重要なアイテムであり、より高効率なパワーエレクトロニクスの設計を可能にします。中でもSiCチップは、高電圧対応が求められ、電気エネルギーの有効活用による航続距離伸長やバッテリーサイズ削減などが必要な電気自動車にとって、重要なキーテクノロジーです。今回の長期供給パートナーシップにより、ヴィテスコ・テクノロジーズは、電気自動車の開発において戦略的かつ重要なアイテムであるSiCチップのキャパシティを確保することとなります。両社は、引き続き連携を深め、SiCを通じて電気自動車の効率化と急速充電をサポートしていきます。
ローム株式会社 取締役 常務執行役員 CFOである伊野和英(博士)氏は 「高成長を続ける電気自動車市場において、SiCパワーデバイスは高効率化を実現する重要な技術であり、ローム(株)はSiC市場で業界をリードする開発、製造体制を持っています。さらなる市場浸透に向け、今回、重要な戦略的パートナーであるヴィテスコ・テクノロジーズとさらに深いビジネスの提携関係を築けたことで、市場シェア30%以上獲得も期待できると考えています。」と述べています。
小さな部品がもたらす大きな効果
SiCは、絶縁破壊電界強度が従来のSi(シリコン)の10倍、バンドギャップがSiの3倍であり、放熱特性も勝ることから、電力損失の大幅な低減、機器の小型化、高電圧・高温環境下での安定駆動に優れています。 これらの特徴により、SiCパワーデバイスを使用したパワーエレクトロニクスは、従来のSiに比べて電力変換時の損失を低減することができます。特に800Vのような高電圧では、SiCインバーターはSiモデルよりもさらに高効率です。電気自動車の充電用途では、高圧であれば満充電にかかる時間が少なくすむため、既に世界的に需要が拡大しています。また、電気自動車バッテリーの電気エネルギーをより有効に活用できることから、電気自動車の航続距離伸長や、バッテリーサイズ削減に貢献することが可能となります。